試験検査体制
鍛造品は、高度なスペックが要求されることも多く、様々な試験検査が必要となる場合があります。当社では、製造過程ならびに製品完成後に様々な試験対応が可能です。機械試験をはじめ非破壊検査や成分分析、寸法検査に至るまで、お客様へ、要求された品質の製品を確実に供給することを最優先に捉えて、十分な管理体制のもとで厳しい試験検査を実施しております。
検査項目
検査名 |
---|
引張試験(常温・高温) |
衝撃試験(常温・高温・低温) |
硬度試験 |
超音波探傷試験 |
磁粉探傷試験 |
液体浸透探傷試験 |
成分分析試験 |
結晶粒度試験 |
ミクロ・マクロ組織試験 |
粒界腐食試験 |
外観・寸法検査 |
※一部、外部委託する検査項目もあります
検査機器
検査機器名 | |
---|---|
万能試験機 | 1 |
シャルピー衝撃試験機 | 1 |
ブリネル硬さ試験機 | 1 |
超音波探傷試験器 | 5 |
磁粉探傷試験器 | 2 |
携帯型ブリネル硬さ試験機 | 1 |
携帯型ショア硬さ試験機 | 2 |
エコーチップ硬さ試験機 | 1 |
携帯型成分分析計(PMI) | 1 |
放射温度計 | 2 |
3次元測定機 | 1 |
非破壊検査
鍛造製品の品質を担保するために欠かすことのできない非破壊検査。当社では、多くの非破壊試験資格者を有し、検査を実施しています。また、社内にSNT-TC-1Aの認証システムを維持しており、JIS規格のみならず、ASME規格やASTM規格等の海外規格へも対応が可能となっております。
検査項目
①超音波探傷試験(UT)
超音波探傷試験は超音波が金属中を伝播し、異なる物体の境界面で反射する特性を利用した試験方法で、キズで反射したエコーを受信することにより、位置や大きさを測定することができるため、鍛鋼品の内在欠陥の検出時に広く採用されております。なお、探傷方法は主に垂直探傷法と斜角探傷法とがあり、製品形状に適した探傷方法が採用されています。
垂直探傷法
垂直探傷法は、試験面に対し垂直に超音波を入射させる方法で、鍛鋼品の検査時に多く採用されています。超音波を入射した際に、正常な部分は探傷器モニターに底面のエコーのみが現れますが、キズが存在する場合は底面のエコーの前にキズのエコーが現れることで、内在するキズを検出することができます。
斜角探傷法
斜角探傷法は、探傷面に対し斜めに超音波を入射させる方法で、主に溶接部や垂直探傷法では探傷が困難な管材や肉厚の薄い鍛鋼品等の検査時に採用されています。超音波を入射した際、キズなどの反射源がある場合のみエコーが現れます。
特徴
面状キズや割れの検出能力が高く、エコーの現出状況からキズの位置や大きさを特定することが可能であるため鍛鋼品の内部欠陥の検出に適した検査方法です。
②磁粉探傷試験(MT)
磁粉探傷試験は、試験体に磁束を流して製品表層部の割れやキズを検出する検査方法です。検査において試験体に磁束を流した際に、試験体表層部にキズがある場合は、キズ部で漏洩磁束が生じます。磁粉をその部分へ適用すると、磁粉が吸着されて磁粉模様が形成されるため、キズを目視で確認できるようになります。
特徴
開口しているが目視では認識できないようなキズはもちろん、表面直下にあり開口していないキズも検出可能で、蛍光磁粉を使用することにより、微細なきずも検出することができます。ただし、強磁性体にしか適用されないため、対応可能な材質が限定されてしまいます。
③液体浸透探傷試験(PT)
液体浸透探傷試験とは、赤色や蛍光の浸透性のよい検査液を用いて、表面の割れやキズ、ブローホールなどを検出する検査方法です。検査物の表面に浸透性の高い検査液を塗り、一定時間の後に表面の余分な検査液を除去して現象液を適用すると、表面に割れやキズ等がある場合は、開口部に浸透した検査液が染み出すことで開口キズを検出することができます。
特徴
磁性、非磁性、金属、非金属に関係なく、吸湿性のある材料以外に広く利用され、表面開口きずの検出能に優れています。
有資格者
認証機関 | 検査名 | レベル3 | レベル2 |
---|---|---|---|
JSNDI | 超音波探傷試験 | 8 | |
JSNDI | 磁粉探傷試験 | 4 | |
JSNDI | 液体浸透探傷試験 | 5 | |
SNT-TC-1A | 超音波探傷試験 | 3 | 1 |
SNT-TC-1A | 磁粉探傷試験 | 3 | 1 |
SNT-TC-1A | 液体浸透探傷試験 | 3 | 1 |
SNT-TC-1A | 目視検査 | 3 | 4 |
社内にSNT-TC-1Aの認証システムを維持していますので、海外規格対応にもフレキシブルに対応可能です。
非破壊検査のみのご依頼にも対応いたします。